九紫火星ならではの離の作用。その作用を強く持つ九紫はある程度自分の星の成り立ちを鑑み、それを受け入れながらもあとは他の星と同じように楽しく元気に過ごす必要があるように思います。象意では神という祐気全開の言霊を頂きながら、それ故なのかつらいことが少なくない九紫火星。天から与えられた才能や才覚も半端ない点を銘記しましょう。
【離(合)の作用】
それでは端的に離の作用についてご説明させて頂きます。- 離合集散(りごうしゅうさん)離れたり集まったりすることが離合、集まったり散らすことを集散と呼ぶ)の作用とも呼ぶ
- 九紫火星は南方位の星であり、離の作用を有する
- 離の作用を有する南方位は、連結されているものから非常に強く離れたがり、最終的には一つのものが二つに離れてしまう・・・これを離の作用と呼ぶ
- 後天定位盤において五黄中宮の際、九紫火星は南方位に屹立(きつりつ=高くそびえ立つこと)するが、その対局には合(合わせる、一つになろうとする)の作用を有する北方位の一白水星が入る
- 一白の合の作用は二つのものが一つに一致し合い、一つの形として合わさる意味を持つ
【結婚問題にも関連する離合】
離合の考えで結婚問題に応(あた)るとすれば、結婚するなら一白(北方位)の祐気が大切となり、はたまた離婚したい、離婚に対する祐気を得たいと思わば南の祐気を取ることが必要となってきます。仲の良い夫婦が今まで以上の愛情を持って、互いに生きていきたいと思うならば北方位を取ることでその愛情は益々、進展を見せていくことでしょう。【覇道よりも遥かに大切な王道】
「心底、今交際していることになっている女(男)と離別したい」、或いは「人のものになっている愛する男(女)を、今の相手と別れさせたい」そういったシーンにも離の作用を使うことはできます。こういった若干エゴイズムがかった状況での気学の応用を覇道(はどう)と言います。好きな人の女(男)をやっつけたい、上手く二人をコントロールして喧嘩するように仕組みたい・・・こういった観念は社会常識上如何なるものかとも思えますが、気学の応用でやってやれないことはない・・・しかし大いなるもの=神はじーっとその貴方の剋気を見つめていることだけはお忘れなきように・・・。覇道ではなく王道(気学の正しい使い方)を以て、事に当たっていくことの方が遥かに正しく純粋です。読者諸兄におかれましても、是非王道での気学ライフをお楽しみ下さいませ。【物事の裏も表も表裏一体である】
離、そして合、実は相方とも両極端なポジションに感じ得られますが、実は表裏一体(ひょうりいったい=表と裏はほんの少しの違いしかない、ほぼ一体に近しい)であることが気学では紹介されてきました。天地南北の理とも言いますが、この辺りのポイントを上手く調整できるようになればコントロールも可能となり良縁成就などが成され、反対に悪因縁を断つにはどうすれば良いか? が少しずつ理解できるようになっていくと思われます。【別れが親友にも・・・九気で乗り越えよう】
本命星が南方位に回座する時、離の作用を受ける。対象は五黄中宮時の九紫火星。家族・親族との離別、転職により遠方へ・・・、今までの後援者とも切れる確率高く、仲の良い人との別れもあると云うような兆候が出てきます。ここをしっかり押さえていればこれらのことが起きないように九星気学を駆使して事に立ち向かっていけることでしょう。まさに数ある九星気学の学びの中でも、個人的問題として絶対に離別したくない人との間で、離の作用が現実化しないために気学は大きな役目を果たしてくれることでしょう。ま と め
- 九紫火星は後天定位盤において、五黄土星をはさんで南方位に該当する
- 九紫は離の作用を強く持ち、対局の一白は合の作用を同じく強く持つため、互いに綱引きをしているかのような関係性がある
- 結婚するなら一白の祐気(北方位)、離婚するなら九紫方面(南方位)の気を得ることが大切
- 覇道という自己中心的な方位の使い方も九星気学にはあるが、やはり本来ならば正しい使い方である王道を往くべきである
- 表裏一体という言葉があるように、離(九紫)と合(一白)も同じく役目がまるで違うように思えるが、大局的に判断すると極めて表裏一体に近くなる特性を理解しよう
『編集後記』
五黄中宮年に五黄をまたいで追いかける一白と逃げる九紫。そんな風に考えたらちょっと滑稽(こっけい)でもあります。九紫を愛し(?!)どこまでも追いかけていく一白水星の合(ごう)と九星気学きっての「自由人」九紫火星の離(り)、気学と言うものは人それぞれいろんな解釈ができるし、正しい解釈以外のインスピレーションであってもご自身の想像力で収斂(しゅうれん)していくと、意外な真実を見いだせうる性質を持っているのかな・・・と私も時折考えています。この人生に皆様との出会いに感謝します。
誠にありがとうございます