老いたる者、病める者或いは自身で自身を裁くもの、ほか様々なことが原因でこの瞬間にも鬼籍(きせき=死亡すること)につく人々がいます。そして産声を上げ生まれ出ずる者もいる。人類が生成発展する上で、五黄の力がなければ整わないことが山ほどあります。五黄の力に私どもは感謝しつつ、気学に則って生きていくことが大切です。
【五黄土星の基本構成・構造】
・星・・・土星・色・・・黄色
・方位・・・太極、中宮
・素数・・・5、10
・五臓・・・中央、脾臓(ひぞう)
・五元素・・・炭素
・四季・・・四季の土用
方位は太極=中宮で強力な力が元来、備わっています。五黄土星の色は黄色、黄色はそもそも皇帝(帝王)の色とされ、熟した色とも言えます。五臓は胃と繋がっている脾臓(ひぞう)。脾臓は胃の左側にあり海綿状の内臓で古くなった赤血球を破壊し、白血球、リンパ球を作る役目を負います。四季は春夏秋冬の合間に訪れる、土用期間に該当します。
【五黄土星の象意】
・暴欲・強請(きょうせい)
・高利貸し
・大小便
・便所
・優曇華(うどんげ)
・一家離散(いっかりさん)
・非常識
・不景気
・逆行
・腐敗
・凶暴
・壊滅
・地震
・天変地異
・塵埃(じんあい)
・破産
・錆(さび)
・再製品
・屑屋(くずや)
・葬儀
・死屍(しし)
・墓地
・無頼漢(ぶらいかん)
等々
如何でしょうか? 「何だ、一つもいいこと書いてないじゃないか?!」と思われるかも知れません。確かにものすごく剋気強く、恐ろしげな雰囲気が漂う象意が目白押しです。しかし五黄の方はこれと逆(正反対)の力も頂けるとも言われています。その辺については次号以降、少しづつでも御伝え出来ればと思っています。まずは上記の象意に則り、一部重要象意について御伝えして参ります。
【死屍(しし)、墓地など死することについて】
生命体の死は五黄土気作用の始まりです。まず「死ぬ」ということ自体が五黄性です。一つの命が終焉(しゅうえん)すれば大地に吸収され、また新しい命が生まれ出ずる・・・、有形のものが無形となって形が消失、土と化した人間の亡骸(なきがら)から種が芽生え、新しい命が誕生していく。五黄の作用がなければ、いつまでも新しい幕開けには至りません。そういう意味から、五黄に対し極端に忌み嫌ったり、中には五黄土星であることを中傷するような低水準の易者もいると聞き及びますが、それらの方は非常に学びの浅い人ですので関わらない方がいいです。また墓地には五黄性が充満しているので、あまり頻繁に行くことは気学的に見ると「? 」マークが付きます。人の死、動物の死骸、枯葉、枯れ木はおしなべて五黄性です。【死んだ後に至る葬(そう)】
前段で墓地のことなどをはじめ若干、強調した事柄もありますので誤解なきように記します。「葬式に行くな」というような突飛(とっぴ)で反社会的な思想性は九星気学にはありません。人は死ぬことで無形になります。何も先を急がずとも、必ず人は死ぬことが出来、また生まれてくることも出来るのです。そうです! 生まれてくるからこそ死ぬことも出来るのであります。ま と め
・その1.五黄土星は太極に座し、全九星に強烈な影響力を有する・その2.五黄土星の五臓は脾臓(ひぞう)である
・その3.五黄土星の象意を一見すると、大変怖い雰囲気が醸し出されている
・その4.五黄土星に対し中傷するような発言をする易者等には関わらない
・その5.人が死に、また人が生まれる、その悠久たる連環の中で人は生きていることを識(し)る
『編集後記』
気学の粋(すい)とも評される五黄土星。粋とは混じり気がなく最も優れているもの・・・という意味があります。厳しい象意を背負いつつも、生き方自体で王者にすらなり得るポテンシャルを持つ五黄の皆さまの力は驚異的なものがあります。私の友達にも五黄土星の方はかなり多く、それぞれがやはり波乱万丈な人生を歩んでいます。そして気学が示すようにみんな、すごく強いです、特に精神面で・・・。その強烈な五黄性を活かすも殺すも、私たちの生き方に関わってくるように思います。もちろん五黄の剋気を取らないよう細心の注意をしながらも、時代の転換期に生きる私どもは、生成発展を陰で支えてくれている五黄土気の力に感謝する必要があるでしょう。この人生に、
皆様との出会いに感謝します。
誠にありがとうございます。